Classici giapponesi con furigana
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こうじんぶつ
好人物
佐々木 邦
Leggi 好人物 (こうじんぶつ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.609 caratteri · 107 schermate
両雄
病院は病院で、そのまゝ乗って橋口君のところへ行けば宜かったのに、真正に馬鹿な話さ」
「先刻病院なら叔母さんに訊かなくても分るって、オホヽヽヽ」
と八千代さんは怺え兼ねて笑い出した。
両雄
再び良人を玄関へ送り出した安子夫人は八千代さん諸共、
「行っていらっしゃいまし」
と淑かに手をついた。これまでは礼式で、それから後は情愛である。
「あなた」
「何だい?」
と千吉君は格子戸に手をかけたまゝ振り返った。
「もう飛乗りや飛下りは御法度でございますよ」
「よし/\」
「二度あることは三度あると申しますからね。刺の次がその摺り傷でしょう? 今度は三度目ですから、真正にお気をつけ下さいよ」
「大丈夫だよ。自分の身体だもの」
「お身体も然うですが、お召物も大切でございますからね」
と細君はまさか着物には保険がついていないという意味でもなかったろう。何処の良人でも故なくして余所行きの羽織を裂けば、これぐらいの厭味は必ず浴せかけられる。
「恐れ入った」
と千吉君も重々心得ている。そうして格子戸を明けて跨ぎかけたが、
「ステッキ/\」
と又引き返して、ステッキを持って出る拍子に下駄を夥かと敷居に蹴りつけて、