Classici giapponesi con furigana
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こうい
好意
豊島 与志雄
Leggi 好意 (こうい) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.059 caratteri · 40 schermate
「書付なんか吉岡君は書かせはしませんでした。全くの好意からだったのです。吉岡君にお聞きになればよく分ります。実はもうとっくにお返ししておかなければならなかったのですけれど、始終気にかかりながらもつい延び延びになってしまったのです。漸く都合がついて持って上ると、吉岡君が急にお悪いようで、何だか変ですけれど、初めからそのつもりだったのですから、まあ御恩は御恩として、せめて元金だけなりと納めて頂けると、大変有難いんです。このままでは実際心苦しいんです。吉岡君が一言も何とも云ってくれないので猶更……。」
哀願の調子でそう云ってるうちに、河野の顔にふと苦しい表情が浮んだ。それに気付いてか、敏子さんは急に折れて出た。
「では吉岡が何と申しますか、兎も角も明日までお預りしておきますから、明日にでも……明後日にでも、おついでの時にお寄り下さいませんか。」
そして敏子さんは厚っぽくふくらんでる洋封筒を手に取りながら、かすかに顔を赤らめた。河野も同時に顔を赤くした。
二
吉岡は河野との対語に気疲れがしたせいか、うとうとと眠っていた。それで、敏子さんが八百円のことを彼へ話したのは、晩の六時半頃だった。