Classici giapponesi con furigana
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こうい
好意
豊島 与志雄
Leggi 好意 (こうい) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.059 caratteri · 40 schermate
」
「うむ、敏子さんに約束したこともあるので。」
河野はじっと私の顔を見ていたが、何か云い出そうとするのを思い返したらしく、ぐるりと向きを変えて歩み去った。
私は一人で前晩のようにまた街路をさ迷い歩きながら、凡てのことを考え廻してみた。一寸した気の持ちようで何かの糸口さえ掴めば、それで問題は訳もなく解決しそうな気がしたけれど、その糸口がどうしても掴めなくて、底深いこんぐらかったものの中へすぐにまた陥っていった。そして結局私は、凡てをそっくり否定してかかろうとした。吉岡をあのまま放っておくのは気に掛ることだったけれど、もう最後の手段として何事にも触れないで、時の経過を待つの外はないと腹をきめた。
からりと晴れて、月の光の冴えた、涼しい晩だった。私はその月の光を見い見い、自分の陰欝な気分を払い落そうとしながら、吉岡の家へやって行った。もう十時近かった。
「如何でございましたの。」
敏子さんは何もかも一度に尋ねかける眼付で私を迎えた。私はそれには答えないで、先ず吉岡の様子を尋ねた。
吉岡の容態はよくなかった。午後に来診してきた医者は、首をひねって、何か無理をしはしなかったかと尋ねたそうだった。