Classici giapponesi con furigana
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ようば
妖婆
Leggi 妖婆 (ようば) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.473 caratteri · 73 schermate
心中――そう云う穏ならない文字が、まるで燐ででも書いたように、新蔵の頭脳へ焼きついたのは、実にこのお敏の言葉を聞いた、瞬間だったと云う事です。が、二人の間に腰を据えて、大きく蛇の目をかざしていた泰さんは、左右へ当惑そうな眼を配りながら、それでも声だけは元気よく、「おい、しっかりしなくっちゃいけないぜ。お敏さんも勇気を出すんです。得てこう云う時には死神が、とっ着きたがるものですからね。――そりゃそうと今来ているお客は、鍵惣って云う相場師でしょう。ええ、私もちょいと知っているんです。あなたを妾にしたいって云うのは、あの男じゃないんですか。」と、早速実際的な方面へ話を移してしまいました。するとお敏も急に夢から覚めたように、涼しい眼を泰さんの顔に注ぎながら、「ええ、あの人なんでございます。」と、口惜しそうに答えたそうです。「それ見給え。やっぱり僕の見込んだ通りじゃないか。」――こう云って泰さんは、得意らしく新蔵の方を見返りましたが、すぐにまた真面目な調子になって、劬るようにお敏の方へ向いながら、「この降りじゃ、いくら鍵惣でもまだ二十分や三十分は御宅にいるでしょう。