Classici giapponesi con furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Leggi 婦系図 (おんなけいず) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.760 caratteri · 343 schermate
「でも、何でしょう、貴下は、やっぱり、個人主義でおいでなさるんでしょう。」
「僕は饅頭主義で、番茶主義です。」
と、なぜか気競って云って、片手で饅頭を色気なくむしゃりと遣って、息も吐かずに、番茶を呷る。
「あれ、嘘ばっかり。貴下は柳橋主義の癖に、」
夫人は薄笑いの目をぱっちりと、睫毛を裂いたように黒目勝なので睨むようにした。
「ちょいと、吃驚して。……そら、御覧なさい、まだ驚かして上げる事があるわ。」
と振返りざまに背後向きに肩を捻じて、茶棚の上へ手を遣った、活溌な身動きに、下交の褄が辷った。
そのまま横坐りに見得もなく、長火鉢の横から肩を斜めに身を寄せて、翳すがごとく開いて見せたは……
「や! 読本を買いましたね。」
「先生、これは何て云うの?」
「冷評しては不可ませんな、商売道具を。」
「いいえ、真面目に、貴下がこの静岡で、独逸語の塾を開くと云うから、早いでしょう、もう買って来たの。いの一番のお弟子入よ。ちょいと、リイダアと云うのを、独逸では……」
「レエゼウッフ(読本)――月謝が出ますぜ。」
「レエゼウッフ。」
九
「あの、何?」
と真に打解けたものいいで、