Classici giapponesi con furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Leggi 婦系図 (おんなけいず) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.760 caratteri · 343 schermate
「しますと、あの方も御一所なんですか。」
「一所じゃないです。早瀬がああいう依怙地もんですで。半分馬鹿にしていて、孤児院の義捐なんざ賛成せんです。今日は会へも出んと云うそうで。それを是非説破して引張出すんだと云いましたから、今頃は盛に長紅舌を弄しておるでしょう、は、はは、」
と調子高に笑って、厭な顔をして、
「行って見て下さらんか。貴女、」
「はい、」
となぜか俯向いたが、姉夫人はそのまましとやかに別れの会釈。
「また逢違いになりませんように、それでは御飯を召食りかけた処を、失礼ですが、」
「いや、もう済んだです。」
その日は珍らしく理学士が玄関まで送って出た。
絹足袋の、静な畳ざわりには、客の来たのを心着かなかった鞠子の婢も、旦那様の踏みしだいて出る跫音に、ひょっこり台所から顔を見せる。
「今日は、」
と少し打傾いて、姉夫人が、物優しく声をかける。
「ひゃあ、」と打魂消て棒立ちになったは、出入りをする、貴婦人の、自分にこんな様子をしてくれるのは、ついぞ有った験が無いので。
車夫が門外から飛込んで来て駒下駄を直す。
「AB横町でしたかね。あすこへ廻りますから、」