Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

Leggi 婦系図 (おんなけいず) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.760 caratteri · 343 schermate

Aozora Bunko

「一体高過ぎる、無法だよ。」

と主税はその言い種が憎いから、ますます買う気は出なくなる。

「でげすがな、これから切通しの坂を一ツお下りになりゃ、五両と十両は飛ぶんでげしょう。そこでもって、へへへ、相性は聞きたし年紀は秘したしなんて寸法だ。ええ、旦那、三世相は御祝儀にお求め下さいな。」

いよいよむっとして、

「要らない。」と、また立とうとする。

「じゃもう五銭、五百、たった五銭。」

片手を開いて、肱で肩癖の手つきになり、ばらばらと主税の目前へ揉み立てる。

憤然として衝と立った。主税の肩越しにきらりと飛んで、かんてらの燻った明を切って玉のごとく、古本の上に異彩を放った銀貨があった。

同時に、

「要るものなら買って置け。」

とのある、凜とした声がかかった。

主税は思わず身を窘めた。帽子を払って、は、と手を下げて、

「先生。」

露店の亭主は這出して、慌てて古道具の中へ手を支いて、片手で銀貨を圧えながら、きょとんと見上げる。

茶の中折帽を無造作に、黒地に茶の千筋、平お召の一枚小袖。黒斜子に丁子巴の三つ紋の羽織、紺の無地献上博多の帯腰すっきりと、片手を懐に、裄短な袖を投げた風采は、丈高く痩せぎすな肌に粋である。