Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あんごこうだん
安吾巷談
Leggi 安吾巷談 (あんごこうだん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.016 caratteri · 48 schermate
勘定が足りなくて、時計や上衣をカタにとられて追いだされる。
酔っ払い先生がこれを自覚していれば良いのだが、ふと気がついて、所持品や時計や上衣のないことにだけ気づいた場合がヤッカイで、介抱窃盗にやられたのだか、勘定のカタにとられたのだか、本人が分らないからヤッカイである。
こんなのがきた。
酔っ払っているのは四十五六のどこかの課長さんだ。これを交番へひきずりこんだのは喫茶店のマダムで、年は三十二だと云ったが、大柄で、骨が太く、顔にケンがあり、噛みつかれそうな偉丈夫だ。男は痩せて小さくて、女丈夫に腕をとられて、文字通り、ひきずりこまれてきたのである。マダムも酔っていた。そして一人の女給をつれていた。
「無銭飲食です。勘定をとって下さい」
と、すごい見幕でつきだした。
その勘定というのがタッタ百円なのである。女給が街頭に出張していると、男が酔っ払って通りかかったのでタックルした。もうお酒はのみたくないというので、女給がすすめて牛乳二杯とらせた。男が一杯、女給が一杯。それが百円である。
「一杯五十円の、二杯ね。お砂糖入り牛乳ですよ。だから、五十円」
女丈夫はお砂糖入りをくりかえし強調した。