Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.748 caratteri · 254 schermate
やがて三吉や書生が学校へ行く時が来た。質素な田舎のことで、着て出る物も垢さえ着いていなければそれで間に合った。お雪は夫の為に大きな弁当箱を包んだ。こんな風にして、彼女は新婚の生涯を始めた。奉公人を多勢使って贅沢に暮して来た日までのことに比べると、すべて新たに習うようなものである。とはいえ、お雪は壮健な身体を持っていた。彼女は夫を助けて働けるだけ働こうと思った。
鍛冶屋に注文して置いた鍬が出来た頃から、三吉は学校から帰ると直ぐそれを手にして、裏の畠の方へ出た。彼は家の持主から桑畠の一部を仕切って借りた。そこは垣根に添うた、石塊の多い、荒れた地所で、野菜畠として耕す前には先ず堅い土から掘起して掛らなければ成らなかった。
俗に鉄道草と称える仕末に負えない雑草が垣根の隅に一ぱい枯残っていた。それを抜取るだけでも、三吉はウンザリして了った。その他の雑草で最早根深く蔓延っているのも有った。青々とした芽は、其処にも、是処にも、頭を擡げていた。
労苦する人達の姿が三吉の眼に映り初めたのは、橋本の姉の家へ行く頃からであった。木曾に居る時も、幾分か彼はその心地を紙に対って書いた。