Classici giapponesi con furigana
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ろうじゅうのめがね
小笠原壱岐守
佐々木 味津三
Leggi 小笠原壱岐守 (ろうじゅうのめがね) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.249 caratteri · 115 schermate
「公使館を焼き払い、外人を害めて、国難を招くがごとき浪藉を働くとは何ごとかっ。幕政に不満があらばこの安藤を斬れっ。この対馬を屠れっ。それにてもなお憤りが納まらずば将軍家を弑し奉ればよいのじゃ。さるを故なき感情に激して、国家を危うきに導くごとき妄動するとは何事かっ。閣老安藤対馬守、かように申したと天下に声明せい」
そう言って言明した以上は、激徒が必ずや機を狙っているに違いないのだ。――刺客としたら言うまでもなくそのいずれかが忍び入ったに相違ないのである。
対馬守は端然として正座したまま、潔よい最期を待つかのように、じいっと今一度闇になった書院の中の気配を窺った。
だがやはり音はない。
「誰そあるか」
失望したような、ほっとなったような気持で対馬守は、短銃と一緒にオランダ公使が贈ったギヤマン玉の眼鏡をかけ直すと、静かに呼んで言った。
「道弥はおらぬか。灯りが消えたぞ」
「はっ。只今持参致しまするところで厶ります」
応じて時を移さずに新らしい短檠を捧げ持ち乍ら、いんぎんにそこへ姿を見せたのは、お気に入りの近侍道弥ならで、茶坊主の大無である。
「あれは、道弥はおらぬと見えるな。