Classici giapponesi con furigana
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ろうじゅうのめがね
小笠原壱岐守
佐々木 味津三
Leggi 小笠原壱岐守 (ろうじゅうのめがね) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.249 caratteri · 115 schermate
「変な商売だのう……」
アハハ、と大きく笑った。
同じ刺客は刺客でも、神代直人は不思議な刺客だった。これまで直人が手にかけたのは、実に八人の多数だった。しかし、そのひとりとして、自分から斬ろうと思い立って斬ったものはなかった。八人が八人とも、みんな人から頼まれて斬ったものばかりだった。
それを今、直人は思い出したのである。
「しょうもない。大村を斬ったら九人目じゃ。アハ……。世の中には全く変な商売があるぞ」
「笑談じゃない。なにをとぼけたこと言うちょりますか! 手飼いの衛兵は、少ないと言うても三十人はおります。腕はともかく鉄砲という飛道具がありますゆえ、嗅ぎつけられたら油断はなりませぬぞ! すぐに押し入りまするか。それとも待ちまするか」
「せくな。神代直人が斬ろうと狙ったら、もうこっちのものじゃ。そんなに床いそぎせんでもええ。――富田の丸公」
「へえ」
「へえとはなんじゃい。今から町人の真似はまだちっと早いぞ。おまえ、花札でバクチを打ったことがあるか」
「ござりまするが――」
「坊主の二十を後家ごろしというが知っちょるか」
「一向に――」
「知らんのかよ。人を斬ろうというほどの男が、その位の学問をしておらんようではいかんぞよ。