Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
高座の後ろ一面の浅黄幕。
オヤッとお客が、目を瞠っているところへスーッとでてきてスラスラと普通の人情噺を喋っていく。
やがて噺が最高潮に達してきたとおぼしきとき、ちょんと浅黄を振り落とす。歌舞伎めかしてお約束の書割が、派手に美しく飾られている。
再びお客が目を瞠るとき、にわかに圓朝は芝居仕立の台詞となる。
台拍子、宮神楽、双盤、駅路、山颪、浪音、そこへ噺の模様に従って適当にこれらの鳴物があしらわれていく。
その目新しさ、花々しさ。
そういってもこの気の利いた趣向。
「ウ、こりゃあいい」
「猿若町まで行かねえでも手近の寄席で、芝居見ている了見になれらあ」
口々にお客は賞めそやした。
大江戸へ日に三千両落ちる金は、一に魚河岸、二に花街として、三は三座の芝居街と定められていた時代、それほど芝居というものがハッキリ市民憧憬渇仰の王座たりし時代、この圓朝が芝居仕立の試みはたしかに時代の要求にピッタリはまった。
果然――。
二日目は初晩より、三日目はまた二日目の晩より、目に見えてお客が増えていった。ことごとくそれが熱狂した。
大看板は別として、同じくらいの落語家は、ちょいと圓朝の鳴物噺のあとへはとっ付けないまでに喜ばれた。