Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
「つきあいますよ。そりゃつきあいますけど、でもこのままじゃ」
両方の手で唐桟の袢纏の袖口を、鳶凧のようなかっこうに引っ張って見せた。
「いいじゃねえか扮なんぞそのままでも」
しずしずと白帆が滑っていく川の上を見渡しながら文楽はいった。
「というわけにもいきません、すぐ着替えます、その間くらい、師匠、仇の家へきたって……」
「口ぐらいは濡らせってのか、分った分った、濡らすよ濡らすよ、じゃ早く濡らしてくれ」
文楽は笑った。
「ヘイお師匠さん」
そのときお茶を持ってきた萬朝が、
「濡れぬ先こそ露をもいとえ、で」
「ちがってやがら、いちいちいうことが。そ、そんなことアそんなところへつかう文句じゃねえや」
呆れて文楽はまたふきだしてしまった。荒い棒縞の外出着に着替えながらいつか圓朝も昨夜からのくさくさとしたものを忘れて高らかにアハアハ笑いだしていた。
「止めようとおもってたんだろお前、もう落語家を」
美味いもの屋で通っている両国の小大橋の表はよく日が当っているのに、八間の灯でもほしいほど薄暗い一番奥の腰掛けで、ふた品三品並べて盃のやりとりしながらややしばらくしたとき、急に文楽はこういいだした。