Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
いかさまこれでは往来群衆の目に留まらないわけがない、圓朝が行く圓朝がとえらい評判になってしまった、そうしてまたその晩の客が増えた。
「な、何だいあの姿は」
「とんだ茶番の助六だね」
さすがにここまでくると、仲間の誰彼がハッキリ後ろ指を指しはじめた。
「いえもうここへきてるんですよ皆さん」
中でも自分の脳天へ指をやって師匠圓生は、ここぞとばかり圓朝狂えりといい触らした。
「圓朝さん、お前生涯にいっぺんだけそういう装りがしてみたかったんだろう、生れてから今日日までお前の身の周りは何もかもズーッと真っ黒ずくめだったんだものなあ」
ある日、しみじみと文楽師匠だけはこういってくれた。
その通り、まさにその通りだった。何ももう改めていうがことはない。隈なく心の中を天眼鏡で見透されたような気がした。何てよく分ってくれる人なんだろう、私の心の中のことが。
「分るよく分るよ、俺にゃお前の心持が。やんねえ遠慮なくやんねえ、誰になんの気兼もなく。飽きる迄、やってやってやり通すことだ」
さらにまたさらにこうも元気をつけてくれた。
二十六、二十七、二十八歳といよいよ強っ気に圓朝は、心ひとすじ馬車馬のように、思いの路を駆り立てていくことができた。