Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
ただ毎晩、高座でやる噺に自信がなくてたいへん困った。というのはあれから暮れの三十日の日、たったいっぺんだけ師匠は「蛙の牡丹餅」の稽古をしてくれた。が、小僧がお重の中の牡丹餅を食べてしまって、代りに入れておいた蛙の飛びだす眼目のところがどうしても巧くできなかった。活きていない、その蛙は――そういっては何べんも何べんもやり直させられた。でもどうしても師匠の満足するまでにはできずじまいだった。しかも、いわば本格の稽古らしい稽古といえばただそれ一回っきり。あとは父圓太郎といっしょにでている時分の聞き覚えのものに過ぎなかった。
でもこの機会を失ったらまたいつだして貰えるか分らない。面を冠って小圓太はでることにした。
いってみると自分の上がる時刻には、まだお客は五つか六つ――せいぜい十くらいしかいなかった。いいも悪いもありはしなかった。ただその十人いるかいないかのお客が、必ず下りるときには一斉に手を叩いてくれ、一人でも叩かなかった人のいる晩はなかった。せめてもそれだけが小圓太にとっては百万力の味方を得たもののようだった。
「お前、しっかりやりさえしたら、末があるってみんないってるぜ、俺はほかをやってくるからまだ聴いてねえんだが、まあしっかりやんねえ」