Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

Leggi 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 110.286 caratteri · 221 schermate

Aozora Bunko

すると小竹さんは、首を左右に振り、耳と口とを指さし「自分は口がきけず耳がきこえない」と身ぶりで語って、すぐ立ち去った。

「ふーン。やっぱり小竹さんは、ほんとに口と耳が不自由なのかしら」

牛丸少年は、ため息をついた。

その後も、牛丸はしんぼうづよく、毎回小竹さんに話しかけた。だが小竹さんの態度は同じことであった。

ところが、それから三日目に、思いがけないことが起った。

それは夕食後、小竹さんが食器をあつめにきたときのことだった。牛丸少年が、食べ終ったあとの皿二枚とスープのコップとを、小さい窓口から小竹さんに渡そうとしたとき、あッという間に皿は牛丸の手をすべって――いや、牛丸少年は皿を小竹さんに渡し終ったつもりだったから、手をすべらせたのは小竹さんの方であろう――皿は少年の監房の床に落ちて、小さな破片になってとび散った。牛丸は青くなった。今にも小竹さんから、すごい形相でにらみつけられて怒られるだろうと思った。

小竹さんは、そうしなかった。彼はかぎをだして、監房の戸を開いた。そしてしずかに中へはいって、破片をひろいだした。破片を岡持の中へ拾っているのだった。