Classici giapponesi con furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Leggi 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) di 小酒井 不木 (こざかいふぼく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.885 caratteri · 308 schermate
と署長は反問しました。
俊夫君はにこりと笑いました。私たちは俊夫君が何を言いだすかと、固唾をのんで待ちかまえました。すると俊夫君はいつものとおりの快活な口調で語りかけました。
「言うまでもなく、今度の事件では何一つ物的証拠というものはありません。たった一つの証拠はさっき盗まれてしまいました。だからこうした事件には顕微鏡も試験管も何の役にも立ちません。もし手拭いが盗まれずにいたら、僕は手拭いの塵埃を集めて検べるつもりでしたが、今はかえってその面倒もなくなりました。どうせ手拭いを検べたところで、おそらく何の手掛かりもありますまい。
もし手拭いに手掛かりがありそうならば、何をさしおいても、捜しださねばなりませんが、その必要がないから僕は打っちゃっておくのです。しかし手拭いを盗まれたということは、手拭いそのものよりも、はるかに尊い手掛かりを与えてくれました。
前にお話ししたように、それによって犯人がまだこの付近にいるということが分かります。凶行後二週間も過ぎているのに、まだ逃げなかったということは、犯人がけっして自分に疑いはかからぬものと安心していた証拠です。