Classici giapponesi con furigana
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おくじょうのきょうじん
屋上の狂人
菊池 寛
Leggi 屋上の狂人 (おくじょうのきょうじん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7649 caratteri · 16 schermate
義助 もう生れついてのことでござんしてな。小さい時から高い所へ上りたがって、四つ五つの頃には床の間へ上る、御仏壇へ上る、棚の上に上る、七つ八つになると木登りを覚える、十五、六になると山のてっぺんへ上って一日降りて来ませんのや。それで天狗様やとか神様やとかそんなもんと話しているような独り言を絶えずいうとりますのや。一体どうしたわけでござんしょうな。
巫女 やっぱり狐が憑いとるのに違いござんせん。どれ私が御祈祷をして上げます。
(義太郎の方へ歩みよって)よくおききなさい! 私は当国の金比羅大権現様のお使いの者じゃけに、私のいうことは皆神さんのおっしゃることじゃ。
義太郎 (不満な顔をして)金比羅の神さんいうて、お前会うたことがあるけ?
巫女 (にらんで)何を失礼なことをいうのじゃ、神様のお姿が目に見えるもんか。
義太郎 (得意そうに)俺は何遍も会うとるわい。金比羅さんは白い着物を着て金の冠を被っとるおじいさんや。俺といちばん仲のええ人や。
巫女 (上手に出られたのでやや狼狽しながら、義助の方を見て)これは狐憑きもひどい狐憑きじゃ。どれ私が神に伺ってみる。
(巫女呪文を唱え奇怪の身振りをする。