Classici giapponesi con furigana
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やまのゆき
山の雪
高村 光太郎
Leggi 山の雪 (やまのゆき) di 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N4. Tocca una parola per il significato.
N4 · base · kanji e kana moderni · 4208 caratteri · 9 schermate
わたしは雪が大好きで、雪がふってくるとおもてにとび出し、あたまから雪を白くかぶるのがおもしろくてたまらない。
わたしは日本の北の方、岩手県の山の中にすんでいるので、十一月ごろからそろそろ雪のふるのを見ることができ、十二月末にはもういちめんにまっしろになったけしきをまいにち見る。このへんでは、平均一メートルくらいしかつもらないけれども、小屋の北がわでは屋根までとどき、地めんのくぼみなどでは人間の胸くらいまでつもる。
わたしの小屋は村の人たちのすんでいるところから四百メートルほど山の方にはなれていて、まわりに一けんも家はなく、林や野はらや、少しばかりの畑などがあるだけで、雪がつもるとどちらを見てもまっしろな雪ばかりになり、人っこひとり見えない。むろん人のこえもきこえず、あるく音もきこえない。小屋の中にすわっていると、雪のふるのは雨のように音をたてないから、世界じゅうがしずかにしんとしてしまって、つんぼになったような気がするくらいだが、いろりでもえる薪がときどきぱちぱちいったり、やかんの湯のわく音がかすかにきこえてくる。そういう日が三ヶ月もつづく。
一メートルくらいつもった雪はあるきにくいから人も小屋にたずねてこない。