Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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やぎひげへんしゅうちょう

山羊髯編輯長

夢野 久作

Leggi 山羊髯編輯長 (やぎひげへんしゅうちょう) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.441 caratteri · 102 schermate

Aozora Bunko

「――ナアニ。それ安来節!」

「ウン。今浅草で流行(はや)り出している」

「面白いわね。妾今夜踊るわ、その文句で――」

「止せよ。見っともない。ワンピースの鰌(どじょう)すくいなんかないぜ」

「新聞記者救いならワンピースで沢山よ」

「巫戯化(ふざけ)るな」

「フザケやしないわ。真剣よ。東南西北(トンナンシーペー)苦労の種をツモリ自摸(つも)って四喜和(スーシーホー)っていう歌もあるわ」

「アラ。振っチャッタア……ってね」

「まあ憎くらしい」

「アハハハ……あやまったあやまった……」

三

あくる朝眼が醒めた吾輩は象牙色の天井を仰ぎながら考えた。夢を見ているのじゃないか知らんと思った。それから博多湾の朝景色を見晴らす窓を見て、ヤット昨夜(ゆうべ)の事を思い出した。その時にフイッと気が付いて隣りの部屋を覗いて見ると、箱師のお玉が居ない。卓子(テーブル)の上に香水のプンプンするハンカチが一つ残っている切りである。

吾輩は無性に腹立たしくなった。何かしらシテヤラレタという感じに打たれながらベルを押すと、ボーイが来ないで、支配人が、魔法瓶と新聞を両手に持って這入って来た。