Classici giapponesi con furigana
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さんけいにいくるひとびと
山谿に生くる人々
葉山 嘉樹
Leggi 山谿に生くる人々 (さんけいにいくるひとびと) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.699 caratteri · 67 schermate
そのぶっつかる瞬間に、そいつ手を高く挙げましたぜ。そうすると、その下にいたのも、やっぱり両手を高く、バンザーイ、とでも叫ぶ時のように上げましてね、そして、玉石が上の者の腰を打つ瞬間に、二人は抱き合っていましたよ。それから石も、抱き合った二人も、瞬く間に、あの放水路ん中にまくれ込んじまって、騒ぎになったんでさあ」
「二人とも流れちまったんかい。抱き合ったまま」
と、小林が訊いた。
「落ちる時には抱き合ってましたがね。腰を打たれた方はすぐ死んだらしいんです、だから、放水路を出外れた吊橋のところから、渦になっているでしょう。あの渦んとこで、生きてた方の男は、一人で泳いで這上がったって、言ってましたよ。助かったかどうかまだ分りませんがね。腰をやられた方の男は、そのまま流れの底を、どうも押し流されたらしいんです。だから、今みんなで担架を持って、下流に浅いところが一ヶ所あるでしょう。あそこへ見張りに行くんです。死体より先に行ってないと、あそこを越されたら、もう浜松から太平洋ですからね。冗談じゃない。もう兼山の丁場の先辺りを、ゴロゴロ川底に打つかりながら流れてるかもしれない。