Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あらし
嵐
島崎 藤村
Leggi 嵐 (あらし) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.007 caratteri · 108 schermate
「ああいうところは、どうしても次郎ちゃんだ。」
と、宿屋の亭主は快活に笑った。
ややもすれば兄をしのごうとするこの弟の子供を制えて、何を言われても黙って順っているような太郎の性質を延ばして行くということに、絶えず私は心を労しつづけた。その心づかいは、子供から目を離させなかった。町の空で、子供の泣き声やけんかする声でも聞きつけると、私はすぐに座をたった。離れ座敷の廊下に出てみた。それが自分の子供の声でないことを知るまでは安心しなかった。
私のところへは来客も多かった。ある酒好きな友だちが、この私を見に来たあとで、「久しぶりでどこかへ誘おうと思ったが、ああして子供をひかえているところを見ると、どうしてもそれが言い出せなかった、」と、人に語ったという。その話を私は他の友だちの口から聞いた。でも、私も、引っ込んでばかりはいられなかった。世間に出て友だち仲間に交わりたいような夕方でも来ると、私は太郎と次郎の二人を引き連れて、いつでも腰巾着づきで出かけた。
そのうちに、私は末子をもその宿屋に迎えるようになった。私は額に汗する思いで、末子を迎えた。
「二人育てるも、三人育てるも、世話する身には同じことだ。