Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Leggi 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) di 高村 光雲 (たかむらこううん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4891 caratteri · 10 schermate
が、私は今申す通りだからさらに顧みず、師匠の志を無にしておった。
徴兵のことも方附き、配偶者の話がしきりに師匠や師匠の妻君の口から出ますけれども、いずれも私は承知をしません。私は心の中で、とても、今の身で、うっかりした所から妻など貰えはしない。自分のような九尺二間のあばら家へ相応の家から来てくれてがあろうとも思わず、よしまた、あると仮定して上っ冠りするのはなお嫌。といって、つまらない権兵衛太郎兵衛の娘を妻にはこれも嫌なり。第一、母の面倒を見て手助けとなることが一番の大事な役目であるから、その注文にはまったものが、其所らにあろうとも思えず、また自分の取り前も考え、境遇を考えなどすると、全く配偶者のことなど脳中に置くがものはなかったのであった。
ところが、その中に、ふと、一つの話があった。江戸彫刻師の随一人といわれた彼の高橋鳳雲の息子に高橋定次郎という人があって(この人は当時は研師であった。後に至って私はこの人と始終往復して死んだ後のことまで世話をした)、その妹にお清という婦人があった。師匠はこの婦人をどうかと私に相談をしました。高橋家は彫刻師としては名家であり、定次郎氏は私とは年来の知己で、性情伎倆ともに尊敬している人である。