Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

Leggi 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) di 高村 光雲 (たかむらこううん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7451 caratteri · 15 schermate

Aozora Bunko

白猿の当てははずれたが仕方なく、考えを変えて野育ちの老猿を彫ることにしました。とても仕事場へ運んで屋根の下で仕事をすることは出来ませんので、庭の野天で、残暑の中に汗みずくとなり、まず小口からこなし初めました。何しろこのような大きなものだから、弟子を使ってやりました。その頃米原雲海氏も私の宅に来ていたので手伝い、また俵光石氏も手伝いました。

娘のことで、ほとんど意気消沈しておりましたのが、この仕事で大いに勇気附けられ、また紛れました。

それから、モデルはその頃浅草奥山に猿茶屋があって猿を飼っていたので、その猿を借りて来ました。この猿は実におとなしい猿で、能くいうことを聞いてくれまして、約束通りの参考にはなりました。物置きに縛いで置いたが、どんなに縄をむずかしく堅くしばって置いても、猿というものは不思議なもので必ずそれを解いて逃げ出しました。一度は一軒置いてお隣りの多宝院の納所へ這入り坊さんのお夕飯に食べる初茸の煮たのを摘んでいるところを捕まえました。一度は天王寺の境内へ逃げ込み、樹から樹を渡って歩いて大騒ぎをしたことがありますが、根がおとなしい猿のことで捕まえました。