Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
こうふくにくらしたふたり
幸福に暮らした二人
小川 未明
Leggi 幸福に暮らした二人 (こうふくにくらしたふたり) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5713 caratteri · 12 schermate
太陽の光は、故郷の土の上に照りつけるほど強烈ではなかった。そして、それだけ夢を見ているような、うっとりした気持ちにさせたのであります。二人はあの怖ろしいあらしの夜を怒濤にもまれて、真っ暗な中を漂っていたこと、また、夜が明けると、青い、青い、はてしもない海の上を、幾日も、幾日も漂っていたこと、そしてそのあげくに、見も知りもしない船に救われたこと、そして、いま、このどことも知らない港について、陸に上がって砂原にうずくまって、日の光を浴びているということすら、このときは頭の中に思い出さずに、ただ、うっとりとあたりの景色に見とれていたのでありました。
あたりを往来する人々は、この二人のいるそばに近寄って、珍しそうにながめて、笑ってすぐにゆくものもあれば、また、しばらくは立ち止まってゆくものもありました。
人間だということだけは同じであるが、色も、姿もなにひとつ同じものはなく、そして、言葉すらまったく通じなかったので、たがいに顔を見合わしながら、心のうちでは不思議なものを見るものだというくらいに思ったのであります。
二人の黒んぼは、極度に自分らの身のまわりに集まってくる人たちをおそれていました。