Classici giapponesi con furigana
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おさなきひ
幼き日
小川 未明
Leggi 幼き日 (おさなきひ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3784 caratteri · 8 schermate
正ちゃんが、病気になって、驚いたり、手当てをしたり、医者へつれていったりしたもので、あたりは、ちらかりほうだいになっていたからです。
「こんど、目をさましたら、この水薬を飲まさなければならない。」と思って、お母さんは正ちゃんのまくらもとに、薬のびんをおきました。
すると、あちらから、こんど☆羅宇屋が、ピイー、ピイーと、笛を鳴らして、屋台車を引きながら、のろのろとやってきたのです。正ちゃんの家は、往来のそばにありましたから、前を通る音は、なんでも、よく聞こえたのでした。
「ほんとうに、やかましい音だこと。坊やが、目をさまさなければいいが。」と、お母さんは、また、気をもまなければなりませんでした。
平常は、あまり気にかけなかったものまでが、こうしたときには、いろいろと気にかかるのが不思議なくらいでした。まるで、人間は、音の世界の中に住んでいるもののようだと、正ちゃんのお母さんには考えられたほどです。
しかし、一方から見れば、羅宇屋さんは、お天気はいいし、それに、自分の鳴らしている笛の音に、人が気をもんでいようなどと知るはずがないから、のんきに、ガラガラと車を引いてきて、正ちゃんの家の前で止まりました。