Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいづま
幽霊妻
大阪 圭吉
Leggi 幽霊妻 (ゆうれいづま) di 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.233 caratteri · 20 schermate
警部さんのほうへ差し出されました。むろんその手紙は、私もあとから見せていただきましたが……なんでも、余り達筆ではございませんでしたが、それでも一生懸命な筆跡で……
御贔屓の奥様。
いきさつは御実家の旦那様からお伺いいたしました。私めのためにとんでもない濡れ衣をお着になったお恨みは、必ずお晴らし申します。特別御贔屓にして頂きました私めの、これがせめてもの御恩返しでございます。
――大体、そんなことがその手紙には書いてあったのでございます。
――いや全く、相手がお角力取りと知ってからは、大きな下駄の跡を、庭下駄だなんて騒いでいた連中がおかしいみたいで……それに、これはあとから奥様の御実家の旦那様から伺ったんでございますが、なんでも下駄の内側を擦り減らすのは角力取りに多いので、それは角力取りの一番力のはいるところが、両足の拇指のつけ根だからだそうでございます。それから、奥様の御実家は、皆様揃って角力好きで、舌を噛み切って死んだその角力取りは、御実家で特に贔屓にしていらっしゃる、茨木部屋の二枚目で、小松山という将来のある力士だったそうでございます。
――いや、どうも、奥様の幽霊の正体が、お角力取りとは思いも寄りませんでしたが、それでも私は、奥様が不行跡をなさるようなお方でないことは、初めっから固く信じておりましたよう