Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆうれいせんのひみつ

幽霊船の秘密

海野 十三

Leggi 幽霊船の秘密 (ゆうれいせんのひみつ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.846 caratteri · 62 schermate

Aozora Bunko

佐伯船長が、つと手をのばして、油紙につつまれたものをもちあげたとき、待っていたように油紙はばらりととけ、その中からぽとんと下におちたものは一個の小さな花輪であった。

その花輪は、ちかごろ流行の、乾燥した花をあつめてつくってあるもので、色は多少あせていたが、それでも結構うつくしいので眼を楽しませたし、そのうえいつまでおいても、けっして萎まないから、便利なこともあった。

「ああ、花輪だ!」

と、船員たちは、その方に一せいに眼をむけたが、とたんに誰の顔も、さっと青くなった。

「なんだ、その花輪には、黒いリボンがむすんであるじゃないか。縁起でもない!」

黒いリボンは、お葬式のときにだけつかう不吉なものだった。その不吉な黒リボンが花輪にむすびつけてあるのだから、佐伯船長以下一同がいやな顔をしたのも無理ではない。

「ほう、まだなにか書いたものがつけてある」

佐伯船長は、函の底に、一枚のカードがおちているのをつまみあげた。

見ると、そとには妙な字体の英語でもって、

「コノ花輪ヲ、ヤガテ海底ニ永遠ノ眠リニツカントスル貴船乗組ノ一同ニ呈ス」

と書いてある。なんというひどい文句だろう。