Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かれがころしたか

彼が殺したか

浜尾 四郎

Leggi 彼が殺したか (かれがころしたか) di 浜尾 四郎 (はまおしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.336 caratteri · 83 schermate

Aozora Bunko

而も俺はお前の夫と同じ病にかかって居る。健康ではないのだ。世に出ていたところで先は見えて居る。

その俺がお前を失った今、死ぬ気になったのが不思議だろうか。而も俺は死に方一つで、大きなものが掴める立場に居るのだ。大きな不名誉を得ると共に、更にそれ以上の望ましきものが手に入ろうとして居る。生きて居ては一指をも触れ得なかったお前を、永遠に自分のものにするという事だ!

そうだ、そうして同時に、鹿爪らしい顔をして居る世の法律家達に――この中には俺を何とかして救おうと空しき努力をしてくれた気の毒なあの弁護士も含まれるのだが――彼等の金城鉄壁と頼む法律というものの無力さを示してやる事が出来る。

証拠証拠と二言目にはさがしまわる。それがなければ、不正を罰する事が出来ない。而もそれらしきものが見えれば、自信を以て何人をも殺す事の出来る彼等。その彼等に、この素晴らしい俺の脚本の仕組がわかるだろうか。

法律家達よ。今こそ俺は真実をいう。

君等は罪なき男に死刑を言渡した。俺は全く無罪なのだ。

何故俺が自白したか。

一つにはこの世では一指をも触れ得ざりし、生命よりも愛する美しき女性を永遠に得んが為に。