Classici giapponesi con furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Leggi 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) di 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.545 caratteri · 216 schermate
お町の短刀、熊を目がけて打付けましたが、短刀は外(そ)れて熊の穴へ落ちました。熊は二人(ににん)の旅人を谷底まで打落しまして、子が気に懸ると見えて、すぐと穴の中へ飛んで帰りました。此方(こなた)のお町は隅(すみ)の方に蹲(うずく)まり、両手を合せて一心に神仏(かみほとけ)を念じて居りますと、何か落ちて手の甲に当りました。何かしらんと取上げて見ますと、自分が所持の懐剣、幸いに柄(つか)の方が手に当りましたので怪我も致しませぬ。お町は胸中に
「こりゃ私が所持の短刀、これを持って熊か猪(しゝ)かは知らぬが殺して出よという、神様のお告(つげ)か知らん、あゝ有難し有難し、いや併(しか)し此の穴の深さは何(ど)のくらいあるか知れぬ、殊(こと)に獣(けもの)も沢山いる様子ではあり、迂濶(うかつ)な真似をして此の身を害(そこな)ってはならぬ、いよ/\一命が危(あやう)いという時にこそ、この短刀を持って突殺してくれよう、それまでは獣の様子を見ましょう」
と短刀を懐中に隠して、隅の方へ小さくなって居りますところへ、熊が飛返ってまいりまして、正面からお町の顔を見て居(お)る