Classici giapponesi con furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Leggi 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) di 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.545 caratteri · 216 schermate
よう、又二つには女房お町に逢いまして、共々に敵討の出来まするよう、助けたまえ護らせたまえ」
と思わず声を放ちて祈りますると、島人は不思議そうに文治の顔を見ては、何(ど)うかされるのかと怪(あやし)んで居りまする。文治はそれと心付きて、島人を励まし、自分も力を添えて舟を操(あやつ)りましたが、
文「いや待てよ、何処(どこ)の島へ往(ゆ)くのか知らぬが、磁石も無ければ的(まと)もない、何方(どっち)の方へ往く所存か知らん、困ったものだ」
と思いまして、
文「これ/\島人、何処まで往っても見当が知れぬではないか」
と真似をして見せますと、
島「風暑い」
と申します。さては南の方へ往(ゆ)くのかと少しは安心いたしましたが、兎角する内に東の方(ほう)が糸を引いたように明るくなりました。
文「はゝア、東は彼方(あっち)の方だな、途方もない見当違いをして居(い)るものだ、大分浪も静かになったようだが、こうして居(お)る内には何(いず)れかの島へ着くであろう」
と夜(よ)の明けるに従っていよ/\安心いたしました。よう/\其の日の巳刻(よつ)頃になりますと、嬉しや遥か彼方(あなた)に当り微(かす)かに一つの島が見えまする。