Classici giapponesi con furigana
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おうまじるしはいしゃく
御馬印拝借
山本 周五郎
Leggi 御馬印拝借 (おうまじるしはいしゃく) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.483 caratteri · 43 schermate
それならよいというように、勘兵衛は眉をひらきながらはじめてそこから出ていった。
土田源七郎は下腹巻のこしらえで円座の上にしんと坐っていた。額の秀でた浅黒い顔に意志のつよそうな唇つきが眼を惹く、二十六歳の逞しい筋骨はそれだけでも人を圧倒するようにみえるが、ぜんたいの感じは奥底の深い、しんとした風格に包まれていた。「好日でございます」源七郎の会釈に答えて、「ようまいった」といいながら勘兵衛は座についた、そしてそれなり言葉が絶えてしまった。源七郎はじっと襖のほうを見まもっているし、勘兵衛は膝の上で両のこぶしを代るがわる撫でている、しかし心の内では、――さあどうした、早くしないとまた折をのがすぞ、そういって自分を唆しかけているのである。ひとくちに云えば、かれはむすめの信夫を源七郎の嫁に遣りたいのである、源七郎は榊原康政の家来でその旗まわり十騎のひとりに数えられているし、またかれには甥に当っていた、つまりお萱の兄の三男であった、ゆかりも浅からぬうえに人柄もたのもしく、これこそ信夫の良人にとはやくからきめていたのだが、相手が無口であり勘兵衛がそれに劣らぬ