Classici giapponesi con furigana
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ふっかつさい
復活祭
久生 十蘭
Leggi 復活祭 (ふっかつさい) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.018 caratteri · 23 schermate
「デスクの抽斗しだったかな。おぼえていないわ。じぶんが吸うものならじぶんでさがせばいいでしょう」
「これア神経衰弱だよ。君のマザアも動きたがらなかったが、こんなではなかった」
川田は帳場へ入ってアーケディアの罐を探してくると、となりの椅子に掛けてパイプをふかしはじめた。
年のせいで咽喉の皮膚がたるみ、酒焼けなのか潮焼けなのか、首が蘇芳でも塗ったように赤いので、そのへんが七面鳥の喉袋みたいにみえる。ごつい折襟の作業服を着て、赤と白の水先旗をたてた港務部のボイラーの舳に立ち、頭から潮がえしを浴びながら沖へ出て行くときの川田は簡単明瞭ないいおやじだが、きちんとドレスアップしたりすると、バクチウチのやくざな調子がでて、べつな感じの人間になってしまう。
「今日は三交替だから身体があいたんだね」
「そう。これから寝に帰るところ」
「こんないい陽気にフラットへ寝に帰る。そうくすんでいちゃしょうがないな。洒落れたフロックでも着てアメリカン・クラブへおしだすような相手はいないのかね。鶏の羽根をむしって歩かせたような、あのキョトンとしたいい男はどうした」
「どうしたかしら。知らないわ」