Classici giapponesi con furigana
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しんぞうとうなん
心臓盗難
海野 十三
Leggi 心臓盗難 (しんぞうとうなん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.434 caratteri · 21 schermate
「わしはまだ彼を訪問していません」
「どこに居るのか分っているのですか」
「多分……。但し、わしにだけはね」
「烏啼氏に会ったら、僕に代って懇願して下さい。金はいくらでも出すから、元のように本当の心臓をはめて下さいって」
「いうだけはいってみましょう」
「とにかくこうして代理心臓を首から釣り下げていたんでは、恰好が悪くてあの娘の前にも出られませんしねえ」
「そう、その“あの娘”について伺いに参ったわけですが、そのお嬢さんのお名前はなんというのですか」
「今福西枝というんです」
安東はベッドの上に指でその字を書いた。
「イマフク・ニシエさんですね。ようござんす。ひとつ努力をして見ましょう」
「探偵さん。お願いですよ。あの娘の前へ、あの娘にいやがられないで出られるように、一日も早くさっきのことを解決して下さい」
「いやに気の小さい台辞を仰せられまする」
「僕は生まれつき気が弱くてね。だからあの娘とまる一年も交際しながら、まだ僕は自分の意志表示さへ出来ないんです」
「あなたの情熱が足りんのじゃないですか」
「そんなことはない。僕は自分の情熱が百度以上に昇っているのを知ってます」