Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちゅうぎ

忠義

芥川 竜之介

Leggi 忠義 (ちゅうぎ) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.171 caratteri · 27 schermate

Aozora Bunko

そのほかは、勿論、唖のように口をつぐんで、じっと襖障子を見つめている。顔には、何の感情も浮んでいない。

所が、ある夜、十五日の総出仕が二三日の中に迫った時の事である。修理は突然宇左衛門をよびよせて、人払いの上、陰気な顔をしながら、こんな事を云った。

「先達、佐渡殿も云われた通り、この病体では、とても御奉公は覚束ないようじゃ。ついては、身共もいっそ隠居しようかと思う。」

宇左衛門は、ためらった。これが本心なら、元よりこれに越した事はないが、どうして、修理はそれほど容易に、家督を譲る気になれたのであろう。――

「御尤もでございます。佐渡守様もあのように、仰せられますからは、残念ながら、そうなさるよりほかはございますまい。が、まず一応は、御一門衆へも……」

「いや、いや、隠居の儀なら、林右衛門の成敗とは変って、相談せずとも、一門衆は同意の筈じゃ。」

修理、こう云って、苦々しげに、微笑した。

「さようでもございますまい。」

宇左衛門は、傷しそうな顔をして、修理を見た。が、相手は、さらに耳へ入れる容子もない。

「さて、隠居すれば、出仕しようと思うても出仕する事は出来ぬ。