Classici giapponesi con furigana
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おもいでのき
思い出の記
小泉 節子
Leggi 思い出の記 (おもいでのき) di 小泉 節子 (こいずみせつこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.841 caratteri · 62 schermate
五円十円と云う高価の物を思い切って沢山買って参りましたので一同驚きました。
ヘルンは朝起きも早い方でした。年中、元日もかかさず、朝一時間だけは長男に教えました。大学に出て居ります頃は火曜日は八時に始まりますからこの日に限り午後に致しました。大学まで車で往復一時間ずつかかります。昼のうちは午後二時か三時頃から二時間程散歩をするか、あるいは読書や手紙を書く事や講義の準備などで費しまして、筆をとるのは大概夜でした。夜は大概十二時まで執筆していました。時として夜眠られない時起きて書いて居る事もございました。
壽々子の生れました時には、自分は年を取ったからこの子の行先を見てやる事がむずかしい。『なんぼ私の胸痛い』と申しまして、喜ぶよりも気の毒だと云って悲しむ方が多ございました。
私の外出の日はヘルンの学校の授業時間の一番多い日(木曜日)にきめていました。前日にはよく外に出かけてよいおみやげを下さいと親切に注意致しました。『歌舞伎座に團十郎、大層面白いと新聞申します。あなた是非に参る、と、話のおみやげ』など申します。そしていつも『しかし、あなたの帰り十時十一時となります。