Classici giapponesi con furigana
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おもいでのき
思い出の記
小泉 節子
Leggi 思い出の記 (おもいでのき) di 小泉 節子 (こいずみせつこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.841 caratteri · 62 schermate
船はよほど好きでした。船で焼津へ行かれる物なら喜ぶと申していました。
ヘルンが日本に参ります途中どこかで大荒れで、甲板の物は皆洗いさらわれてしまう程のさわぎで、水夫なども酔ってしまったが酔わない者は自分一人で、平気で平常のように食事の催足をすると船の者が驚いていたと話した事がありました。
灯台の番人をしながら著述をしたいものだとよく申しました。
ある時散歩から帰りまして、私に喜んで話した事がございます。『千駄谷の奥を散歩していますと、一人の書生さんが近よりまして、少し下手の英語で、「あなた、何処ですか」と聞きますから「大久保」と申しました。「あなた国何処です」「日本」たゞこれきりです。「あなた、どこの人ですか」「日本人」書生もう申しません、不思議そうな顔していました。私の後について参ります。私、言葉ないです。唯歩く歩くです。書生、私の門まで参りました。門札を見て「はあ小泉八雲、小泉八雲」と云いました』と云って面白がっていました。
『アメリカに居る時、ある日、知らぬ男参りまして、私のある書物を暫らく貸してくれと申しますので貸しました。私その人の名前をききません。