Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あやしのもの

怪しの者

国枝 史郎

Leggi 怪しの者 (あやしのもの) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.259 caratteri · 25 schermate

Aozora Bunko

「外から忍び込んだ人間らしい」

「どうあろうとさがし出して捕えねば……」

それは二人のお侍さんでした。

「居た!」

とその中の一人が、わたしを目付けて叫び、手取りにしようとしてか組みついて来ました。(やむを得ない)と思って、わたしは竹の杖を突き出しました。もちろん急所へあてたんで。かすかに呻き声をあげたばかりで、そのお侍さんは倒れてしまいました。

「曲者!」

この人は斬り込んで来ました。

でもその人も倒れてしまいました。

わたしの突き出した竹の杖が、うまく鳩尾へはまったからで。

(ナーニ半刻のご辛棒で。自然と息を吹き返しまさあ)

わたしは先へ進んで行きました。

でもわたしは気が気ではありませんでした。あの鶴吉という男が、わたしのように土塀を乗り越えて、屋敷内にはいり込んだということは、わたしにはわかっておりましたが、愚図愚図しているうちに目的を遂げて、この屋敷から脱け出されたら、一大事と思ったからです。

わたしは先へ進んで行きました。

すると「誰だ!」という声が起こり、つづいて「わッ」という悲鳴が起こり、すぐに「曲者!」と喚く声が聞こえ、つづいて「わッ」