Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいじんとしょうねんたんてい

怪人と少年探偵

江戸川 乱歩

Leggi 怪人と少年探偵 (かいじんとしょうねんたんてい) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 36.648 caratteri · 74 schermate

Aozora Bunko

ほかには、だれもいません。

「中村さんですか、わたし野村です」

と、まず、あいさつをしておいて、

「いま、ここへ、あいつが、とびこんできたはずですが……」

「あいつとは、だれですか」

「人形の顔をもって、まっかな服をきたやつです。くれないの宝冠を、もらいにきたといいました」

「人形怪人ですか」

「そうです。じぶんで、そう名のりました」

「おかしいですね。ここへはだれも、はいってきませんでしたよ」

にせの中村警部は、なにくわぬ顔で、答えました。

そのときです。とつぜん、へやのどこかから、きみのわるい笑い声がひびいてきました。

「うふふふ……、おれはここにいるよ。魔法をつかっているから、きみたちの目には、見えないのだ。くれないの宝冠は、きっと、ちょうだいするからね」

天井から、聞こえてくるようでもあります。ゆか下からひびいてくるようでもあります。とんと、方角がわかりませんが、へやの中にはちがいないのです。しかし、怪人のすがたは、どこにも見えません。

「その宝冠というのは、どこにおいてあるのですか」

にせの中村警部が、たずねました。

「わたしの書斎の金庫の中です」

「そこへ行ってみましょう。