Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいじんにじゅうめんそう

怪人二十面相/少年探偵団

江戸川 乱歩

Leggi 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 212.130 caratteri · 422 schermate

Aozora Bunko

頭の中がだんだんからっぽになって、目の前がもやのようにかすんでいきます。

ハッと気がつくと、そのうす白いもやの中に、目ばかり光らした黒装束の男が、もうろうと立ちはだかっているではありませんか。

「アッ、明智先生、賊です、賊です。」

思わず大声をあげて、寝ている明智の肩をゆさぶりました。

「なんです。そうぞうしいじゃありませんか。どこに賊がいるんです。夢でもごらんになったのでしょう。」

探偵は身動きもせず、しかりつけるようにいうのでした。

なるほど、今のは夢か、それとも幻だったのかもしれません。いくら見まわしても、黒装束の男など、どこにもいやしないのです。

老人は少しきまりが悪くなって、無言のままもとの姿勢にもどり、また耳をすましましたが、するとさっきと同じように、頭の中がスーッとからっぽになって、目の前にもやがむらがりはじめるのです。

そのもやが少しずつ濃くなって、やがて、黒雲のようにまっくらになってしまうと、からだが深い深い地の底へでも落ちこんでいくような気持がして、老人は、いつしかウトウトとねむってしまいました。

どのくらいねむったのか、そのあいだじゅう、まるで地獄へでも落ちたような、おそろしい夢ばかりみつづけながら、ふと目をさましますと、びっくりしたことには、あたりがすっかり明るくなっているのです。