Classici giapponesi con furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Leggi 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 212.130 caratteri · 422 schermate
ふたりの息づかいや、腕時計の秒をきざむ音までが聞こえるほど、部屋のなかはしずまりかえっていました。
「もう何分だね。」
「あと十分です。」
するとそのとき、何か小さな白いものが、じゅうたんの上をコトコト走っていくのが、ふたりの目のすみにうつりました。おやっ、はつかネズミかしら。
壮太郎氏は思わずギョッとして、うしろの机の下をのぞきました。白いものは、どうやら机の下へかくれたらしく見えたからです。
「なあんだ、ピンポンの玉じゃないか。だが、こんなものが、どうしてころがってきたんだろう。」
机の下からそれを拾いとって、ふしぎそうにながめました。
「おかしいですね。壮二君が、そのへんの棚の上におきわすれておいたのが、何かのはずみで落ちたのじゃありませんか。」
「そうかもしれない……。だが時間は?」
壮太郎氏の時間をたずねる回数が、だんだんひんぱんになってくるのです。
「あと四分です。」
ふたりは目と目を見あわせました。秒をきざむ音がこわいようでした。
三分、二分、一分、ジリジリと、その時がせまってきます。二十面相はもう塀を乗りこえたかもしれません。今ごろは廊下を歩いているかもしれません……。