Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいじんにじゅうめんそう

怪人二十面相/少年探偵団

江戸川 乱歩

Leggi 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 212.130 caratteri · 422 schermate

Aozora Bunko

「明智君、きみは夢でも見たんじゃないか。どこにも異状はないじゃないか。」

陳列場にはいるやいなや、刑事部長がさけびました。

いかにも部長のいうとおり、ガラス張りの陳列棚の中には、国宝の仏像がズラッとならんでいて、べつになくなった品もないようすです。

「これですか。」

明智は、その仏像の陳列棚を指さして、意味ありげに部長の顔を見かえしながら、そこに立っていた守衛に声をかけました。

「このガラス戸をひらいてくれたまえ。」

守衛は、明智小五郎を見知りませんでしたけれど、館長や警視総監といっしょだものですから、命令に応じて、すぐさま持っていたかぎで、大きなガラス戸を、ガラガラとひらきました。

すると、そのつぎのしゅんかん、じつに異様なことがおこったのです。

ああ、明智探偵は、気でもちがったのでしょうか。彼は、広い陳列棚の中へはいって行ったかと思うと、中でもいちばん大きい、木彫りの古代仏像に近づき、いきなり、そのかっこうのよい腕を、ポキンと折ってしまったではありませんか。

しかもそのすばやいこと、三人の人たちが、あっけにとられ、とめるのもわすれて、目を見はっているまに、同じ陳列棚の、どれもこれも国宝ばかりの五つの仏像を、つぎからつぎへと、たちまちのうちに、片っぱしからとりかえしのつかぬ傷ものにしてしまいました。