Classici giapponesi con furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate
3
怪塔ロケットにつながって、一万メートルの上空を滑走していく青江機上では、小浜・青江の二勇士が顔色一つかえずにのんきな話をつづけています。
「上官、まったく気持がいいですねえ。第一、エンジンをはたらかさなくてもいいからガソリンはいらないし、その上エンジンの音もプロペラの音もしないから、しずかでいい。ただうるさいのは、あの怪塔ロケットが放出するガスの音です」
「うん、ガスの音もかなわんけど、ガスの臭はいやだな。プロペラがまわらなくなったので、あの悪臭が頭の上から遠慮なくおりてくる」
「それでは毒ガスマスクを被りましょうか」
「うん、それほどのこともなかろう。ロケットのお尻の方にまわったのが、こっちの不運だ。いや、今になれると楽になるよ」
「私は、ガスの悪臭をそれほど苦に感じません」
「ほう、それほど感じないとは、貴様にしては感心だな。おれは相当つらいよ」
「いや、それほど私をほめていただかなくともいいのであります」
「貴様、きょうはいやに謙遜するね」
「どうも恐れ入ります。じつは昨日から風邪をひいていますので、鼻がきかないのであります」
「なんだって、風邪をひいていて、鼻がきかないというのか。