Classici giapponesi con furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate
2
なんという奇抜な考えでしょう。
小浜兵曹長は、首と手首とをうまくうごかして、革ぶくろの底をゆわえてあった紐をひっぱり、ふくろの中の水を、革ぶくろの破れ目から滝のように噴出させました。
「おい、青江、しばらくじっとしておれ」
小浜兵曹長は、両手で綱にぶらさがったまま、体のひねり具合で、ふくろの中から流れでる水を、青江の服の燃えている一番上のところにかけました。
多くはありませんが、しゅうしゅうとこぼれる水は赤く燃えている青江の服を上の方からべとべとにしめらせましたから、水をひきやすいきれ地はみるみる水びたしになって、火のいきおいをよわらせていきました。
「ああ、うまくいくぞ」
水が革ぶくろのなかになくなると見るや、小浜兵曹長は、まだぷすぷすとのこりの火種の光っている青江のズボンのうえを、彼の両脚でもっておさえつけ、たたきつけ、とうとう火をのこりなくたたき消してしまいました。
火だるまの種となった鉄製のナイフは、青江三空曹の焼けぬけたポケットから、ぽこりと下におちていきました。怪塔王にたいして、なによりも用心しなければならぬのは、金具です。