Classici giapponesi con furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate
昼間だけではありません。夜間でもはっきりうつります。テレビジョン器械は、人間の眼よりもはるかに感じがするどく、人間の眼にみえないものでも器械の力でよく壁にうつしだすのです。
怪塔王は、レンズを軍艦の方にむけ、壁に夜の海面の光景をうつしだしました。軍艦が大砲をうつと大砲の煙が出ているはずです。そう思って怪塔王が見てみましたが、一向煙もあがっていません。
「じゃあ何の音だろう」
と、怪塔王は不思議がってテレビジョンを方々へまわしてみましたが、なんの変ったこともありません。ただ塔の前に、大きな木箱が二つ落ちているばかりでした。そして積荷をおとした馬車が向こうへゆくのも見えます。
「なんだ、ばかばかしい。あの箱が落ちた音だったか。ああねむいねむい」
と、怪塔王はまた寝床にもぐりました。
3
二つの木箱がそろそろと塔の入口にむかって匍いだしたときには、怪塔王はテレビジョンを消して、もう寝床の中にはいったあとでありました。
もっと永く起きていれば、このそろそろ動く怪しい木箱が目にうつったかも知れないのです。怪塔王にとっては珍しい大失敗でした。
二つの木箱は、塔の入口にぴったりとよりそいました。