Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate

Aozora Bunko

いや、そのどっちでもありませんでした。それはのっぺりした若い西洋人の顔でありました。まったく見も知らぬ西洋人の顔です。

(おや、これが怪塔王の素顔か!)

帆村も、小浜も、ともにちょっと呆気ない感じがしないでもありませんでした。

「さあ、これがわしの素顔だ。よく見てくだされ」

そういう声は、いつも聞きおぼえのある憎い怪塔王の声でありました。すると、この若い西洋人が、汐ふきのマスクをかぶって、あのように大胆な悪事のかずかずをやっていたのです。

「貴様は一体、どういう素性のものか」

兵曹長が、こらえきれないといった風に、怪塔王に問をかけました。

2

「わしの素性か、そんなことはどうでもいい」と、怪塔王はあらあらしく息をはずませながら、

「わしは日本海軍をやっつけて、東洋をめちゃめちゃにするつもりだったが、失敗した。失敗したうえからは、わしはなにもいいたくない」

そういって、きっと口を結んでしまいました。この若い西洋人は、発明狂ででもありましょうか。その生いたちこそ、ぜひしらべてみたいくらいの、じつに興味ふかいものでありました。

さっきから口を閉じたまま、呆然と怪塔王の素顔に見入っていた帆村は、このとき、つと一歩すすみますと、