Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

かいきじんぞうとう

怪奇人造島

寺島 柾史

Leggi 怪奇人造島 (かいきじんぞうとう) di 寺島 柾史 (てらしままさし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 43.159 caratteri · 87 schermate

Aozora Bunko

何しろ、この島じゃ、逃げも隠れも出来まいから、労働を強いてさんざ使ったあとで、海へ棄てても遅くはあるまい」と、云った。

「うん、それもそうだ」青年技師の声だ。

僕は、麻袋からつまみ出された。大理石のような硬い氷の上に立って、ひょいと見ると、皺枯れ声の主というのは、中国服を着て、木沓をはいた老人だが、中国人ではないらしい。彼は、僕の顔をじろじろ見ていたが、

「とにかく、この少年を、わしの研究室で使うことを許してもらおう。なかなか怜悧そうな少年だ」

こう云って、僕の肩を、枯枝のような細い手でつかんで、よろよろと歩きだした。僕は、この老人を、信じてよいのか悪いのかわからなくなったが、とにかく、危い瀬戸際に、少しでも生命を延してくれたので、感謝してもいいとおもった。

研究室は、同じ白堊の建物で独立していた。その一室へ、僕を連込んだ老人は、

「それへ掛けたまえ」と、一脚の椅子をすすめた。

「何を、お手伝したらいいですか」

「まア、仕事は、だんだんにはじまるよ。きょうは、ゆっくり体を休めたまえ」

なかなか親切だ。が、結局、僕をさんざん使ったあとで、海へ放り込もうというのだから、ピコル船長と五十歩、百歩だとおもった。