Classici giapponesi con furigana
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かいきじんぞうとう
怪奇人造島
寺島 柾史
Leggi 怪奇人造島 (かいきじんぞうとう) di 寺島 柾史 (てらしままさし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 43.159 caratteri · 87 schermate
人々は、半狂乱になって、我先に、こちらへ駈けてくる。それが、火焔の明りではっきり認められた。
僕は、格納庫に十分に火が廻り、三台の飛行機が、威勢よく燃えているのを見済して、動力所の方へ駈けつけた。
格納庫の巨大な建物が、火を吹いているので、その凄まじい大火焔が、水晶のような氷の肌に映じて、実に壮観。絵にも、文章にも、描けぬ光景だと、僕は、振りかえり、振りかえり、それに見惚れた。
殺到する敵
こちらは、動力所へ駈けつけた老博士である。博士は、低過蒸気機関の前で、椅子に腰かけたまま、こくりこくり居眠りしている、呑気な赤髯の機関士の前に立って、
「おい、起きろ」と、怒鳴った。不意を喰って機関士は、むっくり顔をあげた。きっと、上役に、居眠りの醜態を見つけられたとおもったのだろう、眼をパチクリさせている。
老博士は、ステッキを、機関士の胸元へ突付けて、いかにも、新しい兵器のように見せかけ、
「これを見ろ、わしのつくった殺人ガス放射器じゃ。よいか、これが怖ろしかったら、わしと行動を倶にしろ」
機関士は、老博士のステッキを、恐ろしい兵器と信じて、恐怖のあまり、わくわく顫えながら、両手をあげて、わけもなく、無抵抗の意を表した。