Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいだん

怪談

平山 蘆江

Leggi 怪談 (かいだん) di 平山 蘆江 (ひらやまろこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3551 caratteri · 7 schermate

Aozora Bunko

忘れもしない北京前門外で商人宿がずらっと並んで、表の狭い通りには荷物を背負った駱駝がのそのそと通って、支那人ばかりがおし合いへしあいするほど、雑踏している町へうろうろと私は進入した。そして、只一つの心当りにしている客機(宿屋)をやっと見つけ出すとその院内へずっと進んだ、すると院内にごろごろしていた犢牛のような野良犬が一番に吠えながら私をとりまく、それをどうやらこうやら追散らして、院内の房を一つ一つ覗いてあるいた。それがやっぱり真昼間のカンカン照りの午後二時という刻限、私の目は日光にぎらぎらしていたと云っても真冬の小春日の事である。

門を入って院内左右に軒を並べた小さな客房を幾つ覗いたろう、どの房にもどの房にも支那商人がごやごやしている。私は殆んどここで手蔓を失うのかと思いながら、最後の房を覗くと、この房は外の光線が通らないで真暗がり真の闇という形ち、その暗からの小さな房の真中に、青い青い火がちょろちょろちょろと燃えたり、消えたり息をついている。私はまずその火にぞっとした。午後二時で、私の立っているところはカンカン照りだのに、私の目の向うところは斯くの如き真暗がり、それさえ不思議だのに、その不思議な闇の中に青い焔のちょろちょろ、それさえ不思議だのに更にその焔の上の方で朦朧として青い顔が一つ、私は思わず二三