Classici giapponesi con furigana
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こいとじってときんちゃくきり
恋と十手と巾着切
山中 貞雄
Leggi 恋と十手と巾着切 (こいとじってときんちゃくきり) di 山中 貞雄 (やまなかさだお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.138 caratteri · 25 schermate
後見送って三次とお絹。
お絹が三次に、
T「巾着切って嫌ですわね」
と言う。
言われて三次嫌な顔した。テレ隠しに笑って、「そうですね」と言って見たが、余りいい気持はしない。
S=通り――
てっきり鉄がのこのこ歩いて来る。
S=元の茶店――
三次が床几に腰かけている前を何処かの子供がワーンワーンと泣き乍ら帰って行く。
それを見るともなく見ていた三次、アッと思い出した。
S=十字路――
待って居る勝坊の泣き出し相な顔。
S=元に戻って――
三次が立ち上った。
T「忘れてた!」
と急いで茶代を払って走り去る。
不審相に見送るお絹。
T「黄昏の近い――」
S=道――
三次が小さい勝坊の手を引いて帰ります。
三次歩き乍ら勝坊に、
T「家は何処だい?」
と訊く。
勝坊遙か彼方を指して「ずッと向う」と答える。
勝坊フト思い出した様に、
T「おじちゃんは巾着切だね」
と訊く。これには三次参った。笑って、
T「そうだ日本一の巾着切だ」
と威張って見せた。(F・O)
S=長屋の表
其処まで三次送って来た。勝坊長屋の奥を示して、
T「この奥に姉ちゃんと二人で居るんだよ」
と言う。
三次にさあ早くお帰りと言われて何度も振り返って笑ったり手を振ったりし乍ら長屋の奥へ消えて行く。